適応障害と診断されるまで。管理職として働き続けた先にあったもの

適応障害と診断されるまで。管理職として働き続けた先にあったもの

ぼくが今の職場で働きはじめて、もう20年以上になります。
管理職になってからは、責任の重さと日々向き合いながら、がむしゃらに働いてきました。

「自分がやらなければ」
「迷惑をかけられない」
そう思って無理をしているうちに、少しずつ心と体がすり減っていたことに、当時は気づけませんでした。

このブログは、そんなぼくが「適応障害」と診断され、それと向き合って生きていく記録です。
もしあなたが今、がんばりすぎて苦しくなっているのなら──
この記録が「立ち止まる勇気」のきっかけになればと思い、書いています。

管理職としての重圧が、じわじわと

4年前、管理職に昇格しました。
製造作業だけでなく、管理業務、部下への対応、イレギュラー対応など、これまで経験のなかった仕事にも取り組むようになりました。

そして今年からは、上司の仕事も引き継ぐことに。
それまでの業務に加え、自分で判断しなければならない仕事が一気に増えました。

ぼく自身、もともと説明したり、自分で判断したりすることが苦手です。
正直、自信はありませんでした。
でも、職場の年齢層を見ても、管理職を引き受けるのは自分しかいないと思い、断ることはできませんでした。

数カ月後、限界が近づいていた

やがて、上司との連携もうまくいかなくなりました。
意思疎通がうまく取れず、業務上のミスが続くようになりました。
引き継ぎの理解不足も重なり、上司から叱責を受けることが増えていきました。

ある月末、上司が不在になる日が数日続きました。
「自分がなんとかしないと」「ミスして怒られないように」と、必死で働いていました。
今振り返ると、その頃にはすでにプレッシャーが限界に近づいていたのだと思います。

その週末、体が動かなくなった

上司不在の数日をなんとか乗り切った土日のことです。
突然、体調が大きく崩れました。

倦怠感、強い不安、気分の落ち込み──何もやる気が出ませんでした。
それまでもストレスで落ち込むことは何度かありましたが、お酒を飲んで気を紛らわせることで、翌日にはどうに回復していました。
でも今回は、お酒も効きませんでした。

何をしても気分は晴れず、ただただ「仕事を辞めたい」という思いが強くなるばかり。
体調が悪い中転職サイトを見て、実際に応募もしてしまいました。

妻と医師の言葉で「休む」選択ができた

週が明けた月曜日、なんとか出勤し、上司不在時の報告を済ませましたが、体調は最悪でした。
その日は午前中で早退し、翌日も出勤できませんでした。

妻に相談して、病院へ行くことに。
精神科は予約が取りづらく、まずは近所の内科を受診しました。

そこで医師に言われたのは、「今の状態で大きな判断をするのはやめたほうがいい」ということでした。


結果的に、ぼくは転職ではなく、まずは立ち止まって「休職する」ことを選びました。
この選択ができたのは、妻や医師など、まわりの人たちの助けがあったからです。

適応障害と診断されたあと

後日、ようやく予約がとれた精神科で告げられた診断は「適応障害」でした。
仕事上のプレッシャーと、自分の性格的な傾向が重なり、心が限界を超えてしまったようです。

主な症状

・強い不安感

・やる気が出ない

・気分の落ち込み

・倦怠感・疲れやすさ

・食べ始めるとしんどくなる など…

まずは1ヶ月の休職となりました。
「まさか自分が、こんなふうになるなんて」

正直、受け止めきれない気持ちもありましたが、今は少しずつ、回復に向かっています。

今、伝えたいこと

無理して働き続けてしまう人って、本当に多いと思います。
「まだ大丈夫」「こんなのは甘えだ」と、自分を責めてしまう。
でも、本当に限界が来る前に、誰かに相談してほしいです。

ぼくのように、「止まって」もいいんだと、思ってもらえたら嬉しいです。
ぼちぼち、いきましょう。